輸入材はキュアファニシングには使えない・木材の微細な成分を着目すると今まで見えなかったものが見えてくる・生態系保守のための臭化メチル燻蒸・残留物調査はされぬまま・食品と同じレベルで考究 Imported materials cannot be used for Cure Furnishing. Fumigation of methyl bromide

輸入材の臭化メチル燻蒸・キュアファニシング・MWW

微細な放散成分を活用するキュアファニシングを進めるため、様々な分析を進めると、今まで見えなかったものが見えてきます。輸入材といえば、国産材よりも安く、大径木が多く節のない幅広材が多くとれるうえ、ウォールナットやチェリー、チークなど銘木と呼ばれ魅力的な木材が多いのです。できれば輸入材もキュアファニシングに使いたいのですが、気になる問題があるのです。

輸入される木材は、自国の生態系を守るため、その木材についた虫やその卵を消毒・殺虫する必要があります。そのため行われているのが、臭化メチルによる燻蒸。輸出先・輸入元の両方で必ず行われています。東海地方では名古屋港。大きなテントに入れられた木材は、1週間の臭化メチル燻蒸が行われ各地に運ばれます。木材の微細な構造から考えれば内部にも薬品が入るのですが、残念ながら残留物の検査は行われていません。安全安心であればいいのですが、気になる論文を見つけました。

実はこの臭化メチル燻蒸は美術品にも行われています。世界の多くの名画は、様々な国を行き来しますが、その際に必ず行われているのです。この論文では、美術品における残留物を確認し、その影響を今後きちんと分析する必要があると締めくくっています。

微細な放散成分を活用するキュアファニシングでは、この問題が解決するまでは輸入材は使用しません。

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